星と大河はさざ波に揺れる

人生において、「カクテル」の立ち位置って、なんなんだろう。無関心と言えるだろうか。「トルネード」は、あなたにとってなんの意味があるんだろう。

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曇っている平日の夕方に散歩を

「今夜はカレーよ。」
少年は母親が言ったその言葉を聞いた途端、思わず「ヤッター!」と叫んだ。
少年は学校から帰って、ソファーに寝転がってダラダラとテレビを見ていた。
今日は西日が暑い。
窓辺では風鈴がときどきチリリンと音を立てていた。
テレビでは、かつてのなつかしアニメをやっていた。
今日の放送は「一休さん」だ。
こんなにも頭の回る少年が今いたら、学校のテストは満点取るだろうな、と少年は少し嫉妬を感じていた。
だけど、キッチンからカレーの匂いが漂ってきたとき、少年は一休さんのことは考えてはいなかった。

天気の良い木曜の深夜はお菓子作り
興味はあっても行ったことはないのだけれど、夜の暗さの中での動物園は、夜行性の動物がものすごく活発に動いていて観察していて満足できるらしい。
昔から知っていても、暗くなってからの動物園は見に行ったことがないけれど、娘がもう少しだけ楽しめるようになったら行ってみようと妻と話している。
もう少しわかるようになったら、きっと、娘も喜々としてくれるだろうから。
いつもの動物園と違うムードを私も楽しみながら経験してみたい。

風の無い金曜の朝は散歩を

夜中、目が冴えているとなると、借りてきたDVDを集中して見てしまう。
昨夜選んだDVDは、エスターという米作品だ。
ヒロインの、エスターは、賢いけれどずいぶんクレイジーな子ども。
終わりに衝撃の結末が見れる。
これは見る中盤で、最後にわかる事実が分かる人がいるか疑問なほど想像もできない終わり方。
結果は、ドキドキとさせるのではなく、恐ろしくゾクゾクとするような終わり方だった。
作品は、いつも私の毎晩の時を充実させてくれる。
映画と言えば、いつもアルコールもお供しているので、体重が増加するのが分かる。

泣きながらダンスする友人と観光地
季節の中で、雨の多い梅雨がなぜか好きだ。
空気はじめじめしているし、外に出れば雨に濡れるけど。
理由として、幼いころに、梅雨に見られるあじさいがきれいで、以来この花が咲くのを楽しみにしている。
九州長崎の出島で知り合った、シーボルトとお瀧さんのアジサイデート秘話をご存じだろうか。
オランダ人の中に紛れ込んで上陸した、ドイツ人のシーボルトが、あじさいを見ながら「お瀧さんのように綺麗な花だ」と言ったそうだ。
この時期に美しく咲く紫陽花を見ながら何回も、お瀧さん、お瀧さんと口走った。
それが変化して、この花はおた草と異名を持つようになったらしい。

暑い大安の晩にゆっくりと

恐ろしいと感じるものはいっぱいあるけれど、海が怖くて仕方ない。
しかも、タヒチやオーストラリアなどの淡い水色の海ではない。
どちらかと言うと、日本海などの黒い海だ。
ついつい、水平線に囲まれている・・・なんて状態を想像してしまう。
それが経験したかったら、オープンウォーターというシネマが持って来いだと思う。
スキューバーで海のど真ん中に置いてけぼりの夫婦の、会話のみで繰り広げられる。
とにかく私には恐怖のストーリーだ。
実際に起きてもおかしくないストーリーなので、臨場感はたっぷり伝わるだろう。

雨が降る週末の夕暮れに焼酎を
誕生日に親友から貰った香水ボトル、フローラル系の香りである。
ぴったりな匂いをイメージしてチョイスしてくれたもので、ボトルが小さくて、リボンがついているのが可愛らしい。
匂い自体も入れ物もどんなに大げさに言っても派手とは言い難い香りだ。
香水店には多くの商品が置かれていたが、目立たない場所に置いてあったもの。
容量はとにかく小さい。
上品でお気に入り。
外に出る時だけでなく、外へ仕事に出るときもバッグの中に、家での仕事のときも机の隅に必ず置いている。
という事で、カバンの中は同じ匂い。
いつでもつけているため、そうでないときは周りに「今日あの香りしないね」と言われる場合もたまに。
香水ストアでさまざまな匂いをつけてみるのは好きだけど、この香りが今までの中で最高に気に入っている。

気持ち良さそうに熱弁する彼と草原

なぜか情緒不安定な感じに浸ってしまい、ちょっとのことでも切なくなった。
大きな訳はなく、思い立ったように物悲しくなったり、すべてが無意味に感じられたりした。
そんな中、外に出る仕事が舞い込んだ。
コンテンツは毎年恒例の外での催し物で立派な案件だった。
間違ったらマズいので、自分を忘れてしっかりこなしているうちに、カラリと明るい気持ちに戻ってきた。
思い返せば不安定なとき、お昼にお日様の光を浴びるという事をしなかった。
あまり部屋にこもらず活動するのも素晴らしいと思うようになった。

気持ち良さそうに踊るあいつと失くしたストラップ
夏休みも半分ほど過ぎた頃の夕方。
「カンケリ」で鬼役をしている少年は、ものすごくお腹をすかせていた。
捕らえても捕らえてもカンを蹴られて捕虜が脱走するので、もはや本日の缶蹴りは終わらないんじゃないかと、逃げていく友達の背中を見ていた。
へとへとに疲れて家に帰ると、扉を開ける前に、今日の夕飯が分かった。
めちゃめちゃ美味しそうなカレーの匂いに、少年は「よっしゃ!」と叫んだ。

気持ち良さそうにダンスする姉ちゃんと霧

江國香織の小説に出る主人公は、みんなクレイジーである。
例えれば、ホリーガーデンの果歩。
他にも、スイートリトルライズの瑠璃子。
もう一つ上げると、ウエハースの椅子の女性画家など。
江國さんの隠された部分を、極端に表した結果なのだろうか。
最高にクレイジーだと思うのが、神様のボートの葉子だ。
奇跡的に迎えに来る可能性もあるあのひとを待ち、たくさんの場所に引っ越す。
恋人を絶対に忘れないよう、再び会えると思い込んで。
とうとうママは現実を生きていないと娘に言われてしまうが、彼女には全然ピンとこない。
この部分が、このストーリーの究極にクレイジーなところだ。
私はウエハースの椅子には簡単に座りたくないけれど、神様のボートには乗ってもいい。
江國香織さんの書く、クレイジーでも可愛くて頼りない登場人物が大大大好きだ。

汗をたらして吠えるあの子と冷たい雨
今日の体育はポートボールだった。
少年は、球技は得意ではなかったので、不機嫌そうに体操着を着ていた。
おそらく今日は、運動は何でもこなすケンイチ君ばかり注目を集めることになるだろう。
きっと今日は、運動神経抜群のケンイチ君ばかり活躍するのだろう。
そうなると、少年が大好きなフーコちゃんは、ケンイチ君を見つめることになるのだろう。
少年は「やれやれ」と言いながら、運動場へ向かった。
でもフーコちゃんは、ケンイチ君ではなく、少年の方を何度もチラチラ見ていたのを、少年は気付かなかった。